支那そば 福々亭 (ふくふくてい)

福々亭−らーめん(醤油味)
らーめん(醤油味) 700円
醤油系
味も技も美しく冴え渡る、職人のラーメン
コッテリ:◎◎○○○(ややオイリーで鶏の旨みが前に出た重厚な味わいの醤油スープ)
麺の太さ:◆◆◇◇◇(しなやかかつ滑らかでしっかりとしたコシを持つ自家製ストレート細麺)
量の多さ:■■■■□(麺量やや多め。激やわバラチャーシュー、九条ねぎほか)
おすすめ:必食 オイリー 上品 自家製麺 無化調 チャーシュー 人気店 駅近 禁煙
住所:伊東市湯川2丁目17−6
TEL:0557−37−7979
営業時間:11:30〜14:30
     17:30〜21:00
休日:水曜、木曜
駐車場:なし
座席:カウンター13
URL:なし
最寄り駅:伊東駅


今度は熱海から伊東に向かってみました。
伊東に向かうに途中も何度かトンネルを抜けるのですが、熱海最後のトンネルを抜けると、熱海に入るトンネルと逆のパターンで、霧の熱海から、快晴の伊東になりました。
もちろん時折曇り空が顔を見せますが、それでもこの時期の陽気は気持ちがいいですよね。
海沿いを走り、眼下に見える大海原の美しさに時折目を奪われ、車を止めてこの景色を眺めてみたい!と何度も衝動にかられましたが、ここはグッと堪えて2軒目のラーメン屋さんを目指します。
目指したのは、伊豆地域唯一の「支那そばや分店」である、「支那そば 福々亭」さん。
支那そばといえば、佐野実。佐野実と言うとラーメンの鬼。
テレビでも頻繁に登場したことのある佐野さんは、ラーメンマニアだけじゃなく、一般の方でもご存じの方は多いのではないでしょうか。
今でこそ私も他のラーメンマニア同様に、週末はもちろん、平日でもラーメンを食べ歩く、それなりのラーメンマニアだと思いますが、他の方に比べるとラーメンにまつわる経験値は多くても、ラーメンそのものの食べ歩き歴は短くかったりします。
こちらのお店を知ったのは、そんな食べ歩きを始めたばかりの頃、あのテレビで有名な「支那そば」のラーメンが伊豆で食べられる、という情報をインターネットで得てから。
今までラーメンを食べに伊豆に車を走らせるなんてことはやったことがありませんが、駆け出しラーメンマニアたる者、ミーハー全開ではやりのラーメンを食べたい!と思う一心でよく通ったものでした。
そんな思い出を胸に、このお店を利用するときだけに使う、近隣のコインパーキングに車を停めます。(そうです、このお店には駐車場が無いんです)
駐車場からテクテクと歩いてお店に向かいます。
目の前には自分と同じくコインパーキングに車を止めていた母娘の二人組が歩いており、ひょっとして・・・と思いながらお店に向かうと、その前にいる母娘さん達も、なんと「支那そば 福々亭」に入ったのでした。他にも沢山お店があるのに、なんという偶然というか、なんという人気というか。。(;^_^A
厨房をL字のカウンターが囲む店内は既に満席。
先に入った二人組は座れず、丁度1名席が空いていたので、先を越させてもらって私がそこに座りました。
このお店は今も変わらず、味は2種類。醤油と塩だけ。
ワンタンや味付け玉子、部位の違うチャーシューといったトッピングのバリエーションメニューはありますが、つけ麺もありませんし、豚骨だってありません。めっちゃ硬派。
個人的にこのお店では塩が好みで、塩ばかり食べているのですが、今日は座った席が珍しく、右手も左手も、そしてこの席で食べていた先客も醤油ラーメンを食べており、入る前から塩にしようか醤油にしようか悩んでいたので、ここで一気に気持ちが醤油に傾きました。
そんなわけで、注文は「ラーメン」を「醤油味」で。
このお店ではラジオこそ流れているものの、お客さんは殆ど常連さんばかりのようで、あまり私語をするお客さんはいません。
みんな店主やその奥様の動きに注力しており、このあたりも店主の修業元である「支那そばや」の佐野さんのお店同様の雰囲気ですよね。
味や素材に拘るラーメン店も最近は増えましたけど、このお店はその店主の動きや、調理のこだわりも見物です。
平ザルをリズミカルに操って麺を踊るように扱う様は、否が応にも味に期待がかかります。
最近ではゆで釜も高機能化が進み、茹で湯が汚れにくいようになった釜もあるようですが、こちらは麺を何玉か茹でた後、汚れたお湯は一旦捨て、別の鍋で沸騰させておいたお湯を張ってまた茹でる作業を再開します。
新しい茹で機を導入したお店では見ない光景だけに、私だけじゃなく、隣に座っていた年配のご夫婦もこれには「流石だな」と口に出して驚いていました。
相場的には今では普通の部類の700円のラーメンですが、ここまでやられたら期待するなと言う方が間違いです。
超久しぶりのらーめん醤油味。
目の前に供されたラーメンは、美しい見た目と共に、醤油の香りが鼻をつき、食欲を刺激します。
スープはやや動物油が多く浮く鶏が主体のスッキリとした醤油スープ
表面の油はどうやらスープを炊いたときに出た鶏油のようで、その油も手伝い鶏が前に出た味わいですが、豚や昆布、野菜類の甘味が力強く折り重なっており、それを旨味の強い醤油ダレがキッチリと纏めあげている感じ。
アッサリ系ではありますが、中村屋に始まるいわゆる「淡麗系」とは違う、風味の強い素材を絶妙なバランスで仕上げた、支那そばやスタイルのアッサリスープですね。
このお店は醤油と塩でタレはもちろん、スープや麺も変えているので、一概に比較はできませんが、どうも昔食べた物よりも、相対的に味が濃いというか、強くなっているような気がしました。
また、油も結構入っているので、コッテリとは言わないものの、なかなかオイリーに感じました。
どちらも悪い意味ではなく、時代やお客さんの趣向を反映したものだとは思いますが、同じものを出しているようで実はジワジワ変えてきているという、その直向さに驚くばかりです。
麺は自家製のストレート細麺
丸い断面を持ったかなり細い麺は、しなやかなのにプチっとしたコシの強さ、心地よい喉越し噛んだ後に僅かに感じる小麦の甘味や香りが、流石麺に最も力を注ぐ支那そばやだなぁと感心します。
師匠譲りであれば、この麺は国産小麦をブレンドした100%国産品であり、国産小麦はよくコシが弱いと言われ、支那そばやの麺もしばらくはその弱腰麺が続いていました。
しかしこの麺は全然そんなことはなく、むしろこの細さでこのしなやかでしっかりとしたコシには、むしろ驚嘆すら覚えます。
別に海外の小麦でもいいと思うのですが、安全性を考慮して選んだ国産小麦、しかも大手製粉メーカーのブレンド小麦を使うのではなく、「支那そばや御用達扮」と呼ばれる自社ブレンドに拘る姿勢には、職人としての意地を感じますよね。
具材はバラチャーシューが2枚、細長く割いたメンマ、大量の九条ねぎ、海苔。
バラチャーシューはとにかく柔らかく、箸でつかめないくらいです。しかも肉自体の旨味が非常に濃く、ここまで肉味の濃いチャーシューは食べたことがありません。
細長のメンマも、内側と外側で噛みごたえが違っており、メンマ本来の風味を存分に残した味付けと相まって、よりメンマの味を楽しめるようになっていました。
大量の九条ねぎも重厚な味わいのスープと非常に相性がよく、2杯目で結構お腹いっぱいだったのにも関わらず、このネギのお陰でスープをすべて飲み干すことができました。
いやぁ、とてもこだわりを感じる、最高の、素晴らしい一杯でした。
客層的にもいかにも舌の肥えた方が多いのも納得です。
ここまで美味しいと、是非近いうちに再突撃して、塩味を食べてみたいところです。

福々亭
メニューは変わらず、味は深化の「支那そば 福々亭」さん

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Facebookコメント

コメント 6件

  1. ワン より:

    東伊豆 無化調ツアーですね。
    最近は中々忙しくなってきて・・・・・
    是非行ってみたいコースです。

  2. かなり高橋 より:

    >ワンさん
    行ってみてください。伊豆もなかなか面白いですよ!

  3. レイブン より:

    ご無沙汰しています。かなりサン。
    福々亭は伊東に行くと寄ってしまいます。
    「塩」は「醤油」より細麺で、この細麺も美味しいですよ。
    最初は暖簾と看板は黄色だった気がしますけど、
    どうでもいいですね。
    ボクも店主の「びしっ、びしっ」という平ザルの
    湯切りが好きです。
    ではまた。

  4. かなり高橋 より:

    >レイブンさん
    お久しぶりです。
    そうですね。私もやっぱり塩のほうが好きかもです。
    あの湯切りの音を聞くと、あぁ福々亭に来たんだなぁとホッとしますよね。
    なーんて書いていたら、また行きたくなりました(;^_^A

  5. わさわさ より:

    1歳の子も連れて親子3人で行くには
    ラーメン、人気店、カウンターのみの店と敷居は高いなあと思いながら店に入ると店主から奥が広いですからどうぞと。すぐに奥様が子供用の椅子を用意してくれ、さらに子供が居るからと別々に麺を提供してくれると声を掛けて戴きました。子連れだと行く店が決まってしまいがちですが、こうした気配りはとても嬉しく感激しました。もちろん味は支那そば本店の味をしっかり受け継ぐコクと旨味をしっかり感じる正統派の醤油味でした。味も大事ですが気配りの行き届く接客はとても気分が良く再訪は確実です。

  6. かなり高橋 より:

    >わさわささん
    なんて素晴らしい心遣いなんでしょう!
    こういった気配り・心構えが味や雰囲気にも現れるんでしょうね。
    だからこそ、あれだけの人気を誇るんでしょうね。
    良い話をお聞かせいただきまして、ありがとうございます。

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